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松葉がに随想
すっかり寒くなったにゃ。

今日、とても嬉しいことがあった。
もう10数年もお世話になっている鳥取県庁の偉い方から
立派な「松葉がに」をいただいたんや。

今年は猛暑の影響で、カニはかなり高値と聞いている。
それなのに・・・・・・・・・・・・もう、感謝感激や!

大きな箱には、『松葉がに」と一緒に、「親がに」が2杯も入っていた。
親がには、お味噌汁に入れると、ものすごく美味しい!

お茶の木ばっかしの京都・宇治で生まれたとのねこは、
生まれてから30年以上もカニとはほとんど無縁やった。

カニといえば「カニかまぼこ」と本気で信じていたくらいや(これホント)

そんなとのねこが10数年前、鳥取県で観光PRをさせていただいたとき、
いきなり、「カニの種類と食べ方」に詳しくなった。

これは、山里生まれのネコにとっては革命的なことやった。

もしこのとき、とのねこが小学生やったら、クラスの同級生に、
「カニ博士」と崇め奉られていたに違いない。
絶対、クラス一の「ものしり博士」になっていたはずや。

・・・立派な「松葉がに」を見ながら、しばらく、そんなことを思っていた。

しかし、こんなふうに、人間は生まれたところや育った環境で
ずいぶん違う考え方を持つものやと思う。

とのねこは子どもの頃、山里の宇治しか知らなかったから、
カニと出合うこともなく、まったく無知だっけど、
世界遺産になった「平等院」は自分の庭みたいによく知っていた。

平等院が10円玉のデザインになっていることも、
フツーのことのような感覚があった。

平等院の凄さを知ったのは、大人になって故郷を出てからのことや。
そして「なんて貴重な日々を過ごしていたんだろう」と思った。
学校の写生大会でフツーに平等院を描いていたし、
級友たちの家は、フツーに平等院のお菓子を作ったりしていた。
それがとのねこの日常やった。

これは、とのねこがいかに地域の魅力を理解していなかったかという証拠や。
いろんな地域に行って、「地域の魅力とは」なんて偉そうに言っているけれど、
幼い頃の自分は、あの平等院を日常のフツーの風景としか思っていなかった。

恥ずかしいにゃ~(’.’;

だから昔から「かわいい子には旅をさせよ」というのかなぁ。
あれは、外の目を持てという教訓なのかもしれない。

ノーベル賞を受賞された根岸博士が
「日本人はもっと留学しなければならない」とおっしゃっていた意味が
わかるような気がした。

いろんな事情で留学まではできなくても、
最近はインターネットで遠方の人々やインターナショナルな交流もできるから、
積極的に、国内外の人々と話すべきなんだろうな。

もしかしたら、それがフツーになっている若い世代が、
これからは、外からの目を持って地域を引っ張っていくのかもしれない。

まあ、もう地域というより、日本はひとつ、という時代なんだと思うけど・・・

・・・そんなことを考えながら、「松葉がに」さっそく今夜いただきました!

チョー美味しかった!ほんまにほんまに感謝や。

「松葉がに」さん、そして届けてくれた鳥取のYさま、
本当にありがとうございました。

美味しい夜と、ありがたい教訓に、心から感謝にゃ☆
by tononeko | 2010-12-19 22:10 | つぶやき
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