人気ブログランキング |
ブログトップ
<   2011年 03月 ( 1 )   > この月の画像一覧
大震災と色即是空
東日本大震災の被災者の方々には、心よりお見舞い申し上げます。
本日は、ネコ語ではなく真面目にブログを書くことにします。

3月11日という日は、私にとって大切な日です。
父の命日なのです。

毎年、命日には仏壇の前で、父と一緒に夕食を食べます。
なので今年も、父が大好きだったサバの煮つけを作ろうと
思っていました。

しかしまだサバも買っていない昼下がり、
仕事の打ち合わせで行っていた京都で地震のニュースを知りました。
しかも、とてつもない大地震というではありませんか。
たちまち、阪神大震災の記憶がよみがえりました。

私は阪神大震災の被災者です。
当時、西宮に住んでいて、もろ激震に見舞われました。

そのときから、私の価値観は180度変わりました。

一瞬にして変わってしまった日常
お金を持っていても、水一滴買えない現実
瓦礫の中から聞こえる声に何もできないちっぽけな自分

生きていることが申し訳ないと思って、
自分自身の生きている価値がわからなくなって、
それまでやってきたPRという仕事には、ものすごく嫌気がさしました。

「いったい自分は何をやっていたんだろう」

ライフラインが途切れる中、
それまで私がPRの仕事を通じて追求してきた華やかなイベントも
お金持ちのクライアントの提灯持ちも、理論ばかりの効果測定も
まったく役にたちませんでした。

本当に必要だったのは、人と人との助け合い、おもいやりの心だったのです。

その年の年末、「今年の漢字」が始まりました。
もし、震災に遭っていなかったら、
あのような地味なイベントは企画しなかったでしょう。

同時に私のPRに対する考え方が定まり、
地方や伝統文化、中小企業の隠れた魅力を世に出すために
「お金をかけず、心に響くPR戦略」を追求することになりました。

この道はあまり利益が伴わないので、会社は貧乏なままで
社員たちには本当に迷惑をかけっぱなしですが
それでもつぶれることなく、これまでやってくることができました。
会社は今年で22年目を迎え、
「お金をかけず、心に響くPR戦略」の追求はライフワークにもなっています。

東日本大震災は、阪神大震災の数百倍、数千倍の規模だと聞きます。
テレビで見る悲惨な映像は目を覆うばかりです。
被災者の方々のことを思うと、胸がつぶれる思いです。

しかし、生きていると認識した瞬間から、
「生きていかなければならない」という乾いた現実が迫ってきます。

本当のところ、阪神大震災のとき、
「死んだ方が楽だった。死んだ人がうらやましい」と思うことが多々ありました。
今回も、同じことを思っておられる被災者の方がおられるかもしれません。

そんなとき、救われるのが「色即是空」の教えです。

これは「すべてのものは永遠ではない。すべては空である」という
普通ではマイナスイメージの強い教えですが、
本当に辛いときは、かえって救いになります。

「こんなひどい日常は永遠に続かない。すべては空である」と思うと、
不思議に楽になれるのです。

もうすぐ春がやってきます。

大震災で経験したことが糧になって、新しい未来が生まれるかもしれません。
少なくとも私は、阪神大震災のおかげでライフワークに出会うことができました。

3月11日の夜、私は花を生けました。
奇遇にもその日、花開いた桜の枝をいただきました。
今年は、サバの煮つけではなく、桜の枝を仏壇に供えました。
父の写真が笑ったような気がしました。

もしかしたら天国の父は、同じ命日の人を迎えるために大忙しなのかもしれません。
「こりゃ、大変や」なんて言いながら
天国のいろんな場所に案内したり、賑やかにやっているのかもしれませんね。

なんとなく、そんな気がしました。

東日本大震災で被災した方々が、少しでも早く前向きな気持ちになれますように。
今はただ、それを願うばかりです。

☆被災地で復興を目指して頑張られている企業様へ

 TMオフィスでは、殿村が連載している「地方の元気前線」コラムを通じて、
 フジサンケイビジネスアイ様のご協力のもと、
 積極的な情報発信をお手伝いします。
 コラム内容は弊社メールマガジン「メデマガ」を通じて全国約5,000人の
 メディア関係者や官公庁関係者にも配信いたします。
 4月からは、さらにテレビ番組のインターネットサイトも連携する予定です。
 もちろんすべて無料です。どうぞお気軽にご連絡ください。
 情報のご連絡は news@mediadebut.com  へお願いします。
by tononeko | 2011-03-27 18:24 | つぶやき